がらんどう

つまづいて
ふりかえった
夏の午後など
ふりしきる
夕立にまぎれる
がらんどうに
まちぶせされて
あとかたもない
うつむいて
坂道のぼってく

 今日もまただれか
 かくれてしまった
 むこうまで
 つなぐものはもう
 ないのです

 ないて ないて
 ひろげたかさの空の青
 どうしようもなく
 せなかが雨にしむ

つぶやいて
あけてゆく
白い朝には
欠けた月
こぼれる花の色
ぼくたちは
どこゆくんだろう
あてもないのに
いちどだけ
あの海がみたい

 今日もまただれか
 かくれてしまった
 いつまでも
 つづく道から
 おりたのです

 ないて ないて
 ぼやけた季節みおくって
 どうしようもなく
 風のにおいがする